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【なにが違う?】ネイティブが使う “all・whole・entire” の違いとは?

気になる人

“all” と “whole” と “entire” って、どれも「すべて」「全部」みたいな意味だと思うけど、どんな違いがあるの?

“I read all the books.”

“I read the whole book.”

“I read the entire book.”

これらの文章は、それぞれどんな意味になるでしょう?

Taka

うーん、なんとなく同じような意味に感じるけど・・・。

ポイントは、 “all” と “whole” と “entire” の意味ですね。

日本語では3単語とも「すべて」や「全部」を表しますが、英語では各単語で意味・ニュアンスが異なるため、日本語訳に惑わされないようにしないといけません。

ということで、 all”“whole”“entire” のそれぞれ意味、ニュアンス、イメージの違いなどしっかりと掴んでおきましょう。

もくじ

all, whole, entire の違いについて

まずは、 “all” “whole” “entire” の大まかな違いについて見ていきます。

“all” “whole” “entire” の各単語は、「1つ(単数)」「複数」を指している点に違いがあります。

  • all:「複数」を指して、それら「全部
  • whole:「1つ」を指して、その「全体
  • entire:「1つ」を指して、その「全体

さらに、上記に伴って使われる「名詞」の形が違います。

  • all + 複数
  • whole + 単数
  • entire + 単数
Taka

あれれ? “whole” と “entire” がまったく同じだけど・・・?

こうやって見ると、 “whole” と “entire” の違いは特にありませんよね。

たしかに、ネイティブも同じような感覚で使うことが多いですが、ちょっとしたニュアンスの違いはあります。

  • whole:1つのカタマリ。ざっくりした全体像。
  • entire:欠けることなく全て網羅。細かい部分も含めた全体像。

3つの単語の大まかな違い、なんとなくイメージできましたか?

では、ここからは “all” “whole” “entire” の違いを1つずつ見ていきます。

all

“all” は、

(複数のもの・ことの)全部

こんな意味があります。

“all” の発音

“all” は「すべて」「全部」という意味ですが、「複数のもの・こと(人も含む)の全て」というニュアンスが含まれてます。

本が5冊あって、その5冊すべてを指すのであれば、 “all the books”

⇒ “all books” であれば、「(特定しない)ある本5冊すべて」となる。

人が100人いて、その100人すべてを指すのであれば、 “all the people”

⇒ “all of the people” でもOK。 “of” はあってもなくても意味は変わらない。

自分の友達が10人いて、その10人すべてを指すのであれば、 “all my friends”

⇒ “all friends of mine” も同じ意味。こちらの方が友達との距離感をやや感じるニュアンス。

このように、 “all” を使って「複数」を表すときは基本的に、

all the 〇〇

または

all one’s 〇〇

“all” は必ず「複数の〇〇」の一番前に置くのがポイント。その後ろに冠詞の “the” 、または所有格の “one’s” (my/your/his/her/our/their)が入ります。

“the all books” や “my all friends” にはならないので、注意しましょう!

I’ve read all the books that I have at home.
家にある本は全部読んだ。

All the eggs got broken. So I had to go back to grocery store for new ones.
卵が全部割れてしまったので、新しいのを買うためにスーパーに戻らざるを得なかった。

I spent all the money that my parents gave me yesterday.
昨日、親からもらったお金を全部使ってしまった。

whole

whole” は、

(ある1つのもの・ことの)全体

こんな意味があります。

“whole” の発音

“whole” は「全体の」「まるごとの」という意味があるため、「1つのカタマリ」や「1つのまとまり」を表す、ざっくりした全体像のニュアンスが含まれます。

大きなサイズのケーキのことを「ホールケーキ(whole cake)」と言ったりしますが、ショートケーキとは違い、丸々1つの大きなカタマリを指していますよね。

Taka

「ケーキ」だとちょっと抽象的ですが、「ホールケーキ」であればどんな形をしたものか、ピンと来ますよね。

“whole” の日本語訳は文脈によりますが、 “whole cake” は「ケーキ丸々1つ」、 “whole different situation” は「まったく(まるごと)違う状況」といった具合になります。

ちなみに、アメリカに “Whole Foods Market” というスーパーがありますが、まさに「食品(foods)」という1つのカタマリの中の「全体」というイメージで、スーパーに相応しい名前ですね。

Taka

“whole food” には他にも「加工や精製をできる限り抑えた植物性食品」という意味もあるようです。このスーパーがこの定義にどこまで忠実かどうかはわかりませんが。

I read the whole book in a day.
1日で本を読み終わった。

We spent the whole day cleaning our house.
1日中、家の中を掃除していました。

If he has been cheating on me for a long time, then it’s a whole different story.
もし彼が長期にわたって(私に隠れて)浮気をしていたのなら、それはまったく違う話になる。

entire

“entire” は “whole” と同じく、

(ある1つのもの・ことの)全体

こんな意味があります。

“entire” の発音

すでに紹介した “whole” は「1つのカタマリ」といった、ざっくりした全体像があるのに対して、 “entire” は「欠けることなく全て網羅」という、細かい部分も含めた全体像のニュアンスがあります。

もの・ことを「別々の要素が集まったできたもの(= entire)」と捉えるか、「1つの不可分なもの(= whole)」と捉えるか、によってネイティブは使い分けてます。

Taka

話し手の感覚のよるところも大きいため、難しければそこまで深く考えずに使いましょう。

I read the entire book in a week.
1週間でこの本の全てを読み尽くした。

My entire family got together for our annual reunion.
家族全員が集まり、年に1度の再会を果たした。

This is the most embarrassing moment I’ve ever had in my entire life.
今までの人生の中で一番恥ずかしい瞬間です。

その他の表現はいかがでしょうか?↓

all・whole・entire の英語表現の違い まとめ

  • all

(複数のもの・ことの)全部

「複数のもの・こと(人も含む)の全て」というニュアンス

  • whole

(ある1つのもの・ことの)全体

「1つのカタマリ」や「1つのまとまり」を表す、ざっくりした全体像のニュアンス

  • entire

(ある1つのもの・ことの)全体

「欠けることなく全て網羅」という、細かい部分も含めた全体像のニュアンス

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もくじ