
「いざとなったら」って日本語で言ったりするけど、英語だとなんて言えばいいかな?
たとえば、
「予定してた人が来れなくなったけど、いざとなったら自分がやるしかない」
「旅行で何かあっても、いざとなったら現地で何とかする!」
こういう「最終手段」や「いざという時の対応」を英語で表したいとき、なんとなく “if…” を使っていませんか?
実は、ネイティブがよく使う自然な言い回しがちゃんとあるんです。
今回は、そんな「いざとなったら」を英語フレーズ、会話で使える3つの表現を紹介します!
When push comes to shove
「いざとなったら」でよく使われるのが、
When push comes to shove
“When push comes to shove” の発音
まずは、単語を確認してみましょう。
- push:押す
- comes to: 〜になると、〜に至ると
- shove:(より強く乱暴に)押す、突き飛ばす
なので、“When push comes to shove” の直訳は「 “押すこと” が “突き飛ばすこと” になるとき」となります。
「push(押す)」だけなら軽く押す程度ですが、「shove(突き飛ばす)」になると、状況がエスカレートしてますよね。
つまり、「軽い状況から、より深刻で避けられない状況になる」というニュアンスがあり、「いざとなったら」の意味で使われます。



“shove” はネイティブが意外とよく使う単語なんです。
他にも、日本語の「土壇場になれば」「最終的には」「どうしてもというときには」などに相当する意味でもあります。
When push comes to shove, we can sell the car.
いざとなったら、車を売ればいい。
When push comes to shove, she always delivers.
いざとなれば、彼女は必ずやり遂げる。
A: My laptop might die during the presentation.
A: プレゼン中にノートPCが壊れたら?
B: When push comes to shove, use mine.
B: いざとなったら、私のを使って。
A: The deadline is insane.
A: 締め切りが厳しすぎる。
B: When push comes to shove, the whole department will pitch in.
B: いざとなれば、部署全体で手伝うさ。
A: I can’t decide between these two offers.
A: どっちのオファーにするか決められない。
B: When push comes to shove, pick the one that makes you happier.
B: いざとなったら、より幸せになれるほうを選びなよ。
In a pinch
他にも「いざとなったら」は英語で、
In a pinch
“In a pinch” の発音
“pinch” は日本語の「ピンチ」のことで、困難な状況のこと。
つまり “in a pinch” は「困難な状況の中にいる」となり、転じて「いざとなったら」に相当する意味として使います。



ニュアンスとしては「困った状況のときに使える応急措置」的な感じで、カジュアルな口語表現です。
ただ、必ずしも「pinch = ピンチ」にならない場合もあります↓
In a pinch, instant noodles will do.
いざとなったら、カップ麺で済ませるよ。
In a pinch, this old laptop still gets the job done.
いざとなったら、この古いノートPCでもなんとかなるよ。
In a pinch, peanut butter works as a shaving cream – just not the sweet kind.
いざとなれば、ピーナッツバターでもシェービングクリームの代わりになるよ。甘いやつじゃダメだけどね。
A: We forgot the bottle opener!
A: 栓抜き忘れた!
B: In a pinch, a key works just fine.
B: いざとなったら、鍵で開けられるよ。
A: I left my charger at home.
A: 充電器、家に忘れた。
B: In a pinch, you can use mine.
B: いざとなったら、僕の使っていいよ。
If worst comes to worst
さらに「いざとなったら」は英語で、
If worst comes to worst
“If worst comes to worst” の発音
“If worst comes to worst” の直訳は「もし “最悪の事態” が “最悪の事態” に達したら」となります。
一見するとわかりにくいですが、「想定しうる最悪のシナリオが現実となったら」といった意味で、「いざとなったら」に相当します。



“When push comes to shove” の項で解説しましたが “come to”で「〜になると」「〜に至ると」の意味でしたね。
ちなみに、 “If the worst comes to the worst” のように “the” がつくこともありますが、意味はまったく変わりません。
似たようなフレーズで、「最悪の想定」「最もひどい事態」など、計画や準備などで使う表現もあります。
If worst comes to worst, we can cancel the trip.
いざとなったら、旅行をキャンセルすればいいよ。
If worst comes to worst, I’ll use my savings.
いざとなったら、貯金を使うよ。
A: What if they don’t like our proposal?
A: 提案が通らなかったらどうする?
B: If worst comes to worst, we’ll go with Plan B.
B: いざとなったらプランBで行こう。
A: My sister was supposed to babysit tonight, but she just canceled on me last minute. I have no backup.
A: 今夜は妹がベビーシッターのはずだったんだけど、土壇場でドタキャンされたの。もう代わりも見つかんなくて…。
B: Yikes… that’s rough. But hey, if worst comes to worst, I’ll come over and watch the kids. You can’t miss work, right?
B: うわ…それは大変だね。でも、いざとなったら、俺が行って子どもたち見てるよ。仕事には行かなきゃでしょ?
「いざとなったら」の英語表現 まとめ
When push comes to shove
直訳は「 “押すこと” が “突き飛ばすこと” になるとき」。
「push(押す)」から「shove(突き飛ばす)」と状況がエスカレートしていることから、「軽い状況から、より深刻で避けられない状況になる」というニュアンスで使われる。
In a pinch
“pinch” は日本語の「ピンチ」のことで、困難な状況のこと。
つまり “in a pinch” は「困難な状況の中にいる」となり、転じて「いざとなったら」に相当する意味として使います。
If worst comes to worst
直訳は「もし “最悪の事態” が “最悪の事態” に達したら」。
一見するとわかりにくいが、「想定しうる最悪のシナリオが現実となったら」といった意味で、「いざとなったら」に相当。