「コールドゲーム」って英語じゃないの?
野球の世界大会、WBCが今アツいですね!!
さて、野球には「コールドゲーム」というのがあるのをご存知でしょうか?
知っている人も多いと思いますが、「コールドゲーム」とは、ある事情により審判が試合を途中で打ち切ること、またはその試合のこと。
この「コールドゲーム」という名前、英語から由来しているのですが、どちらの表記が正しいと思いますか?
“Cold game?”
“Called game?”
“Cold game” だと思っている人もいますが、実は “Called game” が正解!
なのですが、英語では「コールドゲーム」のことを “Called game” とはあまり言わないんです。
「コールドゲーム」はなぜ Called game と呼ぶのか?
「コールドゲーム」とは、悪天候、日没、あるいは相手チームとの点差が開きすぎて試合継続が難しいと判断された場合に、審判が試合を途中で打ち切ること、またはその試合のことを言います。
そして、この「コールドゲーム」は英語の “Called game” から由来していましたね。
MLBの公式ルールブックを見てみると、
A CALLED GAME is one in which, for any reason, the umpire-inchief terminates play
MLB Official Rules
「コールドゲームとはいかなる理由であれ、主審がプレーを終了させるものである」とあります。
“call” は「〜を呼ぶ」や「〜に電話する」で知られていますが、他にも「中止を宣告する」という意味もあり、 “off” と合わせて “call off” の形でよく使われます。
つまり、中止(call off)をさせられた試合という意味で、 “a called game” となっているんです。
とはいえ、ネイティブは日常会話で「コールドゲーム」のことを “Called game” と言うことはほぼありません。
では、実際に「コールドゲーム」の意味でネイティブが使う英語表現について、次項で見ていくことにしましょう。
「コールドゲーム」の意味で使うネイティブ表現とは?
ネイティブは「コールドゲーム」のことを、
mercy rule
このように表現します。
“mercy rule” の発音
“mercy” は「慈悲」や「情け」という意味があり、 “mercy rule” は「情けをかけるルール」が直訳になります。
イメージとしては、大差をつけられている相手に「これくらいで試合はやめておこう。もういいんじゃない?」と哀れむようなニュアンスですね。
日本語では「コールドゲーム」よりも「コールド規定」という意味合いの方がしっくりくるかもしれませんね。
この “mercy rule” という表現は名詞で使うだけでなく、動詞として使うこともあります。
Team Puerto Rico mercy-ruled Team USA during the 2009 WBC.
2009年のWBCでプエルトリコがアメリカにコールドゲームで勝利した。
こんな感じですね。
「コールドゲーム」の英語表現の使い方
では、「コールドゲーム」の意味で使う英語フレーズの使い方を例文で見ていきます。
The pitcher gave up several runs in a row and mercy rule went into effect.
投手が立て続けに失点し、コールドゲームとなった。
The game ended in the seventh inning by the 10-run mercy rule.
試合は7回に10点差でコールドゲームとなった。
Team ABC mercy ruled the Team XYZ 11-1 at Tokyo Dome.
東京ドームでチームABCがチームXYZを11対1のコールドゲームで勝利した。
Team Japan beat their opponent. It was 13 to 2 when they had to mercy rule out.
侍ジャパンが相手チームに勝った。13対2のコールドゲームだった。
野球が由来となった他の表現はいかがでしょうか?↓
「コールドゲーム」の意味と使い方 まとめ
mercy rule
“mercy” は「慈悲」や「情け」という意味があり、 “mercy rule” は「情けをかけるルール」が直訳。
イメージとしては、大差をつけられている相手に「これくらいで試合はやめておこう。もういいんじゃない?」と哀れむようなニュアンス。