文頭に “Given” や “Given that” を見かけるときがあるけど、あれってどういう意味?
“given” というと、 “give” の過去分詞形(give – gave – given)のイメージを持っている人は少なくないでしょう。
ですが、文頭に “Given ~” や “Given that ~” が使われることもあり、その場合にどんな意味になるかわからなくなってしまいがちです。
“give” は「与える」の意味から “given” は「与えられる」と理解している方は、そのイメージをそのまま持っておきながら本記事を読み進めるのをオススメします。
ネイティブの会話では結構出てくる、文頭の “Given” や “Given that” の意味や使い方をご紹介します。
文頭の Given / Given that ~ の意味は?
文頭の “Given / Given that ~” は、
- 〜を考慮すると
- 〜を前提とすると
- 〜と仮定すれば
こんな意味があります。
“Given that ~” の発音
冒頭でも言いましたが、”give” は動詞で「与える」の意味。
“given” は動詞の「過去分詞形」でしたね。
そして、be動詞と “given” を組み合わせると、 “be given” で「〜を与えられる」という受動態の用法になります。
それ以外に、 “given” は形容詞として使うこともできます。
例えば、 “given name” という英語を見かけたことはありませんか?
パスポートなどでも使われていますね。
これは、日本語の「名前・名」に当たる表現で “first name” と同じ意味です。
- 名字・苗字・姓:family name, last name, surname
- 名前・名:given name, first name
“given name” は「与えられた名前」ということなので、「名前・名」となるわけです。
ちなみに、 “first name” と “last name” は文字の順番によるもの。
Ichiro Suzuki
英語の場合だと「名前・名」が最初なので “first name” 「名字・苗字・姓」が最後なので “last name” となるわけです。
“first” や “last” に「名前」や「名字」といった意味があるわけではなく、どこに置くかの問題ってことですね。
“given” には「与えられる」といった意味があるのは理解できたと思います。
では、以下の例文を見てみましょう。
Given that it’s raining, we should cancel the picnic.
直訳すると、「雨が降っている(という状況である)ことを与えられると、ピクニックをキャンセルすべきだ」です。
これは、何かの判断をする根拠として「〜を与えられる」ことから「〜であることを考えれば」や「〜を考慮すると」といった意味になります。
文頭で使う “Given / Given that ~” は、以下の英語フレーズに置き換えできます。
Considering / Considering that ~
“considered” にはならないので注意!
- Given that it’s raining, we should cancel the picnic.
- Considering that it’s raining, we should cancel the picnic.
- Considered that it’s raining, we should cancel the picnic.
先ほどの通り “given” は「与えられる」ですが、ここで注目したいのが主語である『私たち(we)』です。
『私たち』は雨が降っているという判断材料を「与えられて」ますが、「考慮されて」いるわけではありません。
『私たち』は雨が降っていることを「考慮する」側なので、”considered” ではなく “considering” を使います。
また、 “considered” は後ろに目的語があってはダメという文法的なルールもあるので、余裕があれば覚えておきましょう。
文頭の Given / Given that ~ の使い方
では、 文頭で使われる “Given / Given that ~” の使い方を例文で見ていきましょう。
Given the tight deadline, everyone had to work overtime.
納期が厳しかったため、全員が残業することになった。
Given the circumstances, it’s best to postpone the event.
状況を考慮するとイベントを延期するのが最善だ。
Given that she’s only been learning Japanese for a year, her proficiency is impressive.
彼女が日本語を学び始めてからたった1年であることを考慮すると、その習熟度は素晴らしい。
Given the recent changes, everyone needs to attend the training session.
最近の変更を考慮すると、全員が研修セッションに参加する必要がある。
A: Why did you decide to buy the electric car instead of the gasoline one?
A: なんでガソリン車の代わりに電気車を買うことにしたの?
B: Given that the electricity is cheaper and more environmentally friendly, I thought it was a better choice in the long run.
B: 電気の方が安くて環境に優しいことを考えると、長い目で良い選択かなと思ってね。
その他の表現はいかがでしょうか?↓
文頭の Given / Given that ~ の英語表現 まとめ
- 〜を考慮すると
- 〜を前提とすると
- 〜と仮定すれば
“give” は動詞で「与える」、”given” は動詞の「過去分詞形」で「〜を与えられる」といった意味。
何かの判断をする根拠として「〜を与えられる」ことから「〜であることを考えれば」や「〜を考慮すると」といった意味になる。
Considering / Considering that ~