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“LGBTQ+” はどういう意味?知っておきたい多様な性の表現

気になる人

今さらかもしれないけど “LGBTQ+” ってどういう意味だったっけ?

ここ最近、「LGBTQ法案」について取り上げられていますね。

日本でも “LGBT”“LGBTQ+” といった言葉は以前よりも見聞きするようになりましたが、「LGBTってなんですの??」と思っている人もまだいるでしょう。

「ゲイ」や「レズ」についてはなんとなくわかるけど、それ以外はあまりよく理解できていないってこともあると思いますので、今回は “LGBTQ+” について解説していきます。

“LGBTQ+” の各単語の意味や、セクシャルマイノリティ(性的マイノリティ)について知っておきたい言葉、英語フレーズについて取り上げていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

もくじ

LGBTQ の意味とは?

まずは、よく見かけるようになった “LGBTQ” という言葉から。

“LGBTQ” とは、5つのセクシャルマイノリティ(性的少数者)の各名称の頭文字をとった略語です。

では、これらの頭文字となっている言葉についてそれぞれ見ていきます。

L(Lesbian:レズビアン)

“LGBTQ” の “L” にあたるのが “Lesbian” 「レズビアン」で、「女性同性愛者」のことを指します。

Lesbian” の発音

具体的にいうと「性自認が女性で、性的指向も女性である」という人のことですね。

G(Gay:ゲイ)

“LGBTQ” の “G” にあたるのが “Gay” 「ゲイ」で、「男性同性愛者」のことを指します。主に「性自認が男性で、性的指向も男性である」という人のことですね。

ですが、レズビアンである女性が “I’m gay” と言うこともあり、 “gay” は広く「同性愛者」を意味します。

Gay” の発音

ひと昔前までは、”Homosexual” が語源となった「ホモ」という言葉も使っていた人もいましたが、今は差別的な言葉と捉えられることがあります。

Taka

実際、英語で “Homosexual” が使われることはほぼないです。なので覚えなくてもOK。

B(Bisexual:バイセクシャル)

“LGBTQ” の “B” にあたるのが Bisexual” 「バイセクシャル」で、「両性愛者」のことを指します。「性的指向が男性・女性どちらにも向いている」という人のことですね。

Bisexual” の発音

ちなみに、性的指向が異性である人のことを “straight” や “heterosexual” と言います。 “hetero-” は接頭辞で「異性」「異種」といった意味があります。

Taka

日常会話では圧倒的に “straight” が使われますね。

T(Transgender:トランスジェンダー)

“LGBTQ” の “T” にあたるのが “Transgender” 「トランスジェンダー」で、「性自認と体の性別が違う」という人のことですね。

Transgender” の発音

ひと昔前は「オカマ」と呼んでいた人もいましたが、今ではこの言葉はタブーなので使わないように気をつけましょう。

Transgender” の中でも「生まれたときの身体的性は男性だが、性自認は女性」のことを “Trans woman”「生まれたときの身体的性は女性だが、性自認は男性」のことを “Trans man” とそれぞれ呼ぶこともあります。

Trans woman” の発音

Trans man” の発音

他にも、「身体的性に関わらず、性自認が男性、女性どちらにもあてはまらない」という人のことを「Xジェンダー」と言いますが、これは日本で生まれた言葉なので、英語で “x-gender” はあまり伝わりません。 “gender queer” の方が良さそうです。

Q(Queer:クィア)

“LGBTQ” の “Q” にあたるのが “Queer” 「クィア」で、 “queer” は「奇妙な」や「風変わりな」と言った意味があり、もともとは同性愛者に対する侮辱語として使われていました。

今では、「 “LGBT” のどれにも当てはまらない人、既存の性の枠組み以外のセクシャルマイノリティ全般」を指す言葉として定着しています。

“Queer” の発音

“queer” は “gender queer” とも言われ、「男性」でも「女性」でもない「第3の性」という認識が広がっています。日本語の「Xジェンダー」に相応する言葉だと考えられていますね。

ちなみに、「Xジェンダー」と似ているのが「ノンバイナリー」。

2021年に歌手の宇多田ヒカルさんが、自身はノンバイナリーであることをカミングアウトしましたが、「ノンバイナリー(non-binary)」とは、性自認・性表現どちらにおいても「男性」「女性」の枠組みにとらわれない人のことを指します。

Taka

「男性」「女性」だけでは表現しきれない性のあり方ということですね。

LGBTQQIAAPPO2S とは一体・・・?

“LGBT” や “LGBTQ” という略語はよく見かけますが、世の中には様々なセクシュアリティ(性的指向)やジェンダーアイデンティティ(性自認)を持つ人がいます。

たまに “LGBTQ+” のように “+” を使った表記を見かけるかもしれませんが、この “+” にはその他のセクシャルマイノリティが含まれ、 “LGBTQ+” の正式名称は “LGBTQQIAAPPO2S” であると言われることもあります。

ただ、時代とともにセクシャルマイノリティ(性的少数者)の名称やカテゴライズは増減することもあるため、 “LGBTQ+” と呼ぶのが一般的になっています。

Taka

セクシャルマイノリティについての表現はたくさんあるため、これに限るわけではありませんが、よく言われている表現の1つではありますね。

LGBTQ 以下の “QIAAPPO2S” の意味とは?

では、先ほどの “LGBTQQIAAPPO2S” の中でも、 “LGBTQ” 以下の QQIAAPPO2S” についても詳しく見ていくことにしましょう。

Q(Questioning:クエスチョニング)

Questioning” 「クエスチョニング」とは、文字通り「疑問に思う」や「疑う」という意味があり、「性自認・性的指向どちらもわからない、または意図的に定めていない」という人のことですね。

Questioning” の発音

“LGBTQ” の “Q” の部分については、 “Queer” または “Questioning” を指すと言われています。

I(Intersex:インターセックス)

Intersex” 「インターセックス」とは、「身体的に男性、女性どちらの性別か特定できない」という人のこと。

染色体やホルモンなどの生物学的に見て、身体に男性的な特徴、女性的な特徴の両方が見られる場合を指すため、 “Transgender” 「トランスジェンダー」とは異なります。

Intersex” の発音

“inter-” は接頭辞で「〜の間に」という意味があるため、 Intersex” は「(男女2つの)性の間」といったイメージですね。

A(Asexual:アセクシャル・エイセクシャル)

“Asexual” アセクシャル」または「エイセクシャル」と言いますが、「他者に対して性的魅力、性的欲求を抱かない」という人のこと。

“a-” という接頭辞には「無〜」という意味があり、他にも “agender” や “aromantic” もあります。

Asexual” の発音

Taka

調べてみたところ、海外では上記のようにカテゴライズする一方、日本では「性的感情、恋愛感情のどちらも持たない人」のことを “Asexual” と呼ぶことが多いことがわかりました。

“Asexual” と一緒によく聞くのが、 “Aromantic” です。

“Asexual” は「他者に対して恋愛感情・性的感情を抱かない」のに対して、 “Aromantic” は「他者に恋愛感情(ロマンス)を感じないが、性的感情は抱くことはある」といった人です。

A(Ally:アライ)

“Ally” 「アライ」は、もともと「同盟」「同族」という意味から、「セクシャルマイノリティに理解がある」という人のことです。

Ally” の発音

自分は “LGBTQ+” などのセクシャルマイノリティに当てはまらないものの、 “LGBTQ+” の権利や主張を支持し、声を上げる人のことを指します。

P(Pansexual:パンセクシャル)

Pansexual” 「パンセクシャル」とは、「性別にこだわりなく、誰にでも恋愛感情を抱く」という人のこと。

男性・女性だけに限らず、性別が定まっていない人も対象となるため、バイセクシャルと混同されがちです。

Pansexual” の発音

先ほどの “Asexual” 含めて、 “-sexual” と名前が付くセクシュアリティを挙げておきます。

  • Asexual:他者に対して性的魅力、性的欲求を抱かない人(恋愛感情には言及していない)
  • Pansexual:性別に関係なく恋愛感情を抱く人。男性・女性だけに限らず全ての人が対象
  • Nonsexual:他者に対して恋愛感情は抱くが、性的欲求を抱かない人

“pan-” という接頭辞には「すべての〜」という意味で、 “all” というニュアンスがあります。

代表的な単語だと “panorama” 「パノラマ」は「全景」「広々とした眺め」ですし、 “pandemic” 「パンデミック」はコロナで有名な言葉になりましたが「全国に流行している」といった意味で使われています。

P(Polyamory:ポリアモリー)

Polyamory” 「ポリアモリー」とは、「複数の人を同時に愛する」という人のこと。

複数の交際相手(またはパートナー)と親密な関係を築いている、またはそれを望んでいるが、関係するすべてのパートナーから同意を得ているケースがほとんど。

Polyamory” の発音

オープンリレーションシップ(open relationship)、オープンマレッジ(open marriage)と同じであると誤解されがちですが、これらは1人の確立したパートナーがいるのが前提。

Polyamory” の場合は、複数の交際相手と対して平等に愛する、というのが基本的な考え方です。

O(Omnisexual:オムニセクシャル)

Omnisexual” 「オムニセクシャル」とは、「相手の性別を認識した上で、恋愛や性的欲求を抱く」という人のこと。

“omni-” という接頭辞には「すべての〜」という意味で、 “pan-” の接頭辞と同じく “all” というニュアンスがあります。

Omnisexual” の発音

Pansexual” 「パンセクシャル」や “Bisexual” 「バイセクシャル」ととても似ているため、混同しがちですが、Omnisexual” は相手の性別を認識しているのがポイント。

ただ、その認識が相手をパートナーとして選ぶ上で影響はないと言われてます。

2S(Two-Sprit:トゥースピリット)

“2S” または “Two-Spirit” 「トゥースピリット」とは、アメリカの先住民(ネイティブアメリカン)から由来している言葉で、「男性でもあり、女性でもある」という人のこと。

“spirit” は「魂」「精神」を意味するので、 “two-sprit” は「2つの魂(精神)」、つまり男性、女性それぞれの精神を持ち合わせているという考えから来てます。

Two-Sprit” の発音

すべての異性愛者ではないネイティブアメリカンが “two-spirit” であるわけではありません。

また、 “two-spirit” は第3の性であると考える人もいますが、人によって意見が分かれるところでもあります。

LGBTQ+ に関する覚えておきたい用語

ここまでは “LGBTQ+” の多様なセクシュアリティについて詳しく見てきましたが、セクシャルマイノリティ(性的少数者)の話になったときに知っておきたい用語について、ここで紹介しておきます。

gender identity

“gender” は「性別」、 “identity” は「身元」「正体」といった意味から「自分らしさ」を表す言葉。

なので、 “gender identity” は「自分がどういうジェンダーであるか」「自分の心の性」という概念から、日本語で「性自認」と言ったりもします。

Gender identity means how you experience your own gender.
性自認とは、経験を通じて自身の性別をどのように感じるかということ。

A: What is your gender identity?
A: 君の性自認は?


B: I’ve not quite decided on a gender identity.
B: まだ決めかねているんだよね。

sexual orientation

sexual orientation” とは「性的指向」のこと。

どの性別・ジェンダーに対して恋愛、性的魅力を感じるか、「好きになる性」のことですね。

It exists a range of sexual orientations among the human community.
人間の社会には、さまざまな性的指向が存在する。

Everyone should be treated equally no matter what sexual orientation they have.
どんな性的指向を持っていても、誰もが平等に扱われるべきなのです。

ちなみに、 “sexual orientation” と “gender identity” の頭文字をとって “SOGI” 「ソジ」と言うこともあります。

“LGBTQ+” と混同されて使われがちですが、 “SOGI” は「どんな性別を好きになるのか」、「自分のことをどういう性だと認識しているか」という言葉で、すべての人に関係があります。

Taka

「SOGIハラ(SOGI + ハラスメント)」という言葉も存在するようですね。知りませんでした!

to come out

日本語では「カミングアウト」と言いますが、「自分の性的指向、性自認を周りに公表する」という意味ですね。

英語では “to come out” が使われます。

He came out to his parents last week.
彼は先週、親にカミングアウトした。

I’m not ready to come out yet.
まだカミングアウトする心の準備ができていない。

また、 “to out someone”「(本人に了承を得ずに)誰かにカミングアウトする」という意味があり、家族や他人など、自分以外の人間が公表するときに使います。

I came out to my friend and she was not supposed to out anyone else, but she did.
私は友人にカミングアウトして、彼女は誰にも言わないはずだったのに言ってしまった。

be in the closet

先ほどの「カミングアウトをする」とは逆で、「カミングアウトしていない状態」を “be in the closet” と言ったりもします。

“to come out” のフルバージョンが “to come out of the closet” なので、その反対は “be in the closet” となるわけですね。

Taka

“closet” は日本語の「クローゼット」のことですが、何かを隠しておきたいときに、よく英語で “closet” は出てきます。

John was in the closet about being bisexual.
ジョンはバイセクシャルであることを隠していた。

Many people stay in the closet and not to come out to their families and friends for different reasons.
さまざまな理由から、自分の家族や友人にカミングアウトせず秘密にしている人は多くいる。

その他の表現はいかがでしょうか?↓

LGBTQ+ など多様な性の英語表現 まとめ

  • LGBTQ+ など多様な性の英語表現
スクロールできます
セクシャルマイノリティの名称概念
Lesbian(レズビアン)性自認が女性で、性的指向も女性である
Gay(ゲイ)性自認が男性で、性的指向も男性である
Bisexual(バイセクシャル)性的指向が男性・女性どちらにも向いている
Transgender(トランスジェンダー)性自認と体の性別が違う
Queer(クィア)“LGBT” のどれにも当てはまらない人、既存の性の枠組み以外のセクシャルマイノリティ全般
Questioning(クエスチョニング)
性自認・性的指向どちらもわからない、または意図的に定めていない
Intersex(インターセックス)身体的に男性、女性どちらの性別か特定できない
Asexual(アセクシャル・エイセクシャル)他者に対して性的魅力、性的欲求を抱かない
Ally(アライ)セクシャルマイノリティに理解がある
Pansexual(パンセクシャル)性別にこだわりなく、誰にでも恋愛感情を抱く
Polyamory(ポリアモリー)複数の人を同時に愛する
Omnisexual(オムニセクシャル)相手の性別を認識した上で、恋愛や性的欲求を抱く
Two-Sprit(トゥースピリット)男性でもあり、女性でもある
  • LGBTQ+ に関する知っておきたい英語フレーズ

gender identity:性自認

sexual orientation:性的指向

“gender identity” と “sexual orientation” をまとめた “SOGI” (ソジ)という言葉も使われる。

to come out:カミングアウトする

be in the closet:カミングアウトせずに隠す

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