“even if” と “even though” って似てるから、イマイチ使い分けができていないかも・・・。
“You should speak English even if your English is not so good.”
“You should speak English even though your English is not so good.”
上記に2つの文章がありますが、色がついている箇所を除いてまったく同じ。
見た目もよく似ている英語フレーズですが、意味はまったく異なります。
使い方を混同してしまうと、自分の意図とは違うニュアンスで伝わってしまい、相手に与える印象が変わってしまうことがあります。
ということで今回は、 “even if” と “even though” のそれぞれの意味と使い分けについて見ていきます。
even if の意味は?
“even if” は、
たとえ〜でも
こんな意味があります。
“even if” の発音
“if” は「もし〜ならば」という仮定の話をするときに使う表現。
“even” は強調する効果があるので、 “even if” は「たとえ〜でも」となります。
“if ~” の後にくる文章は仮定の話になりますが、 “even if” もまったく同じです。
“if” を使うときは、なんとなく未来の話として「〇〇しよっかな〜」とフワって思い描いているのに対して、 “even if” は「必ず〇〇する!」と頑固なイメージです。
たとえば、
If it rains tomorrow, I will stay home.
もし明日雨が降ったら、家にいる。
この文章をもとに、 “even if” を使った文章にしてみると、
Even if it rains tomorrow, I will go out.
たとえ明日雨が降っても、私は外に出かける。
実際に起こるかどうかはわからず、あくまでも仮の話をしていますね。
また、事実に反すること、実際に起こり得ないようなことを仮定して、「たとえ〜だったとしても」と言うこともできます。
たとえば、
Even if I was rich, I wouldn’t go to space.
たとえお金持ちだったとしても、私は宇宙に行かない。
現在お金持ちじゃないけど、もしそうだったら・・・という仮の話ですね。どんな状況でも宇宙には行かないというのが伺えます。
“even if ~” の文章を使うときは、以下の3パターンがあります。
「未来に起こりそうなことを仮定する」とき
Even if + 主語 + 動詞の現在形 ~, 主語 + will ~
「現在の事実と異なることを仮定する」とき
Even if + 主語 + 動詞の過去形 ~, 主語 + wouldn’t ~
「過去の事実と異なることを仮定する」とき
Even if + 主語 + had + 動詞の過去分詞 ~, 主語 + wouldn’t have + 動詞の過去分詞 ~
Even if he apologizes, I won’t forgive him for what he did.
彼が謝っても私は彼がやったことを許さない。
I couldn’t afford to buy a new car even if I wanted to.
欲しいと思っても新しい車を買う余裕がない。
Even if I had studied 10 hours a day, I wouldn’t have passed the bar exam
1日10時間勉強していたとしても、私は司法試験に合格できなかったと思う。
A: Do you want to come to the beach with us tomorrow?
A: 明日、私たちと一緒に海に行かない?
B: Even if I could, I don’t really like going to the beach.
B: たとえ行けたとしても、海に行くこと自体あまり好きじゃないんだ。
A: I heard the concert tickets are sold out, did you get it?
A: コンサートのチケットが完売だって。手に入れた?
B: No, even if I got it, I didn’t have time to go there.
B: いや、手に入れてないよ。たとえ手に入れても時間がなくていけないけど。
even though の意味は?
“even though” は、
- 〜であっても
- 〜にも関わらず
こんな意味があります。
“even though” の発音
“though” は「〜けれども」という意味で、話の前後で内容が変わるときに使う表現。
“even” は先ほどの “even if”と同じく強調する効果があるので、 “even though” は「〜であっても」や「〜にも関わらず」となります。
“though ~” や “althogh” の後にくる文章は逆説の話になりますが、 “even though” もまったく同じです。
“even if” は事実ではない仮定、まだわからない未来の話をするのに対して、 “even though” は事実に基づく話をする。
Even though it was raining, we decided to go outside.
雨が降っていたけれど、私たちは外出することにした。
Even though she was exhausted, she stayed up late to finish her work.
彼女は疲れ切っていたが、仕事を終えるために遅くまで起きていた。
He still found time to exercise even though he had a busy schedule.
彼はスケジュールが忙しかったのにも関わらず、運動する時間を見つけた。
A: I’m not in the mood for a party tonight.
A: 今夜はパーティの気分じゃないんだ。
B: Why not?
B: なんで?
A: Even though I like the people there, I’m feeling really tired and I just want to chill at home.
A: あそこにいる人は好きだけど、めっちゃ疲れてるから家でゆっくりしたいんだ。
こんな他の表現はいかがでしょうか?↓
even if と even though の英語表現 まとめ
- even if ~
たとえ〜でも
事実に反すること、実際に起こり得ないようなことを仮定して「たとえ〜だったとしても」と言うこともできる。
「未来に起こりそうなことを仮定する」とき
Even if + 主語 + 動詞の現在形 ~, 主語 + will ~
「現在の事実と異なることを仮定する」とき
Even if + 主語 + 動詞の過去形 ~, 主語 + wouldn’t ~
「過去の事実と異なることを仮定する」とき
Even if + 主語 + had + 動詞の過去分詞 ~, 主語 + wouldn’t have + 動詞の過去分詞 ~
- even though ~
- 〜であっても
- 〜にも関わらず
“though” は「〜けれども」という意味で、話の前後で内容が変わるときに使う表現。
冒頭の文章に戻ってみると・・・
You should speak English even if your English is not so good.
「たとえ君の英語が上手くなくても、英語を話すべきだ。」という意味。相手に投げかける言葉として、しっくり来ますよね。
英語が上手い、下手かは特に言及はしていません。仮の話として「もし英語が上手くなくても〜」と言っているだけですね。
You should speak English even though your English is not so good.
「君の英語が上手くないが、英語を話すべきだ。」という意味。
こちらは「君の英語は上手くない」と直接的に言ってしまっています・・・。ちょっとストレートすぎますかね。