「Go To トラベルキャンペーン」って英語としては間違いなんじゃないの?
「Go To トラベルキャンペーン」は、新型コロナウィルスで海外からの観光客が減ったことによる観光業の活性化を図るために始まったキャンペーン。
このキャンペーンは2020年の7月から始まりましたが、一時的に東京が対象から外れるなど、いろいろと議論になってました。
そんな中、もうひとつ議論になっているのが「Go To トラベルキャンペーン」という名称。
このネーミングについて、SNSで色々な意見が上がりました。
「Go To トラベルキャンペーン」の英語の文法が違う、違和感がある、といった否定的な意見がほとんどですね。
ということで、「Go To トラベルキャンペーン」という名前は英語の文法としてどうなのか、僕なりの見解を含めて話をしていきます。
「Go To トラベル」キャンペーンだったら正しい
「Go To トラベルキャンペーン」という表現ですが、先ほどのSNSでもあったように、文法の間違いはあります。
ただ、キャンペーン名が「Go To トラベル」なので、あくまでも色々なキャンペーンの名前がある中のひとつのキャンペーン名、という考え方でいくと一応セーフです。
やや無理矢理な感じはありますが・・・。笑
文法的な話をすると、 “Go To Travel” にある “travel” は「旅行する」という動詞で使われることがほとんどで、「長距離を移動する」「ひとつの場所から別の場所に移動する」といった意味が含まれます。
つまり “travel” にはすでに「行く」というニュアンスが入った単語なわけです。
『to 不定詞』を使った “to travel” と考えると、“go” と “travel” がどちらも「行く」を表すので、二重の意味になってしまいNGです。
“travel” は名詞で使う場合もありますが、いわゆる一般的に言われている「旅行という行為」についてや「移動」を指すことになります。
Go to の後ろは目的語となる形容詞が来るルールなので、名詞としての travel は当てはまらないわけです。
I’m going to use Go To Travel Campaign to go to Okinawa next week.
Go To トラベルキャンペーンを使って来週沖縄に行く予定です。
She saved 20,000 yen for using Go To Travel Campaign.
彼女はGo To トラベルキャンペーンを使って2万円を節約した。
「Go To トラベルキャンペーン」に代わる別の表現を考えてみた
では「Go To トラベルキャンペーン」に代わる、別の名称を仮に考えてみることにします。
あくまで一例ですが、こんな感じ。
- Go Traveling キャンペーン
- Go on a trip キャンペーン
- Go Go トラベルキャンペーン
- Traveling キャンペーン
- Let’s Go キャンペーン
- Let’s Travel キャンペーン
- Travel in Japan キャンペーン
- Go on a journey キャンペーン
どれもなんかしっくり来ませんね。笑
他にも「旅行」に関する表現はいかがでしょうか?↓
「Go To トラベルキャンペーン」の英語は間違い? まとめ
「Go To トラベル(= Go To Travel)」の部分を固有名詞として考えれば、「Go To トラベルキャンペーン(= Go To Travel Campaign)」という表現は一応セーフ。
ただし、英語の文法的に「Go To トラベル(= Go To Travel)」は間違い。