応援してるよとエールを送る時の「がんばれ!」は英語で「ファイト!」じゃだめなの?
「がんばれ!」は、相手を激励するための応援やエールの言葉。
テストやプレゼン、試合やオーデションなど、これから大切な行事やイベントが起こる時に使われるだけではなく、つらい状況に追い込まれた時にも使われます。
「がんばれ!」っていろいろな場面で使えますね。
同じような意味で日本語では「ファイト!」という言葉もよく使われますが、英語では「がんばれ!」の意味ではないので、ネイティブは言われてもポカンとしてしまいます。
今回は、汎用性の高い「がんばれ!」の英語表現を見ていきます。
fight は和製英語
まずは冒頭でも言いましたが、「がんばれ!」は英語で “fight” とは言いません。
“fight” の意味は
- 動詞:戦う・けんかする
- 名詞:戦い・論争
このように「戦い・争い」の意味があります。
なので、英語で “fight!” (ファイト!) と言うと、「がんばれ!」ではなく「戦え!」という攻撃的な意味になってしまいます。
Good luck
まずは “good luck”
この表現は基本的にどんな場面でも使えますが、大切な行事やイベントが起こる前に「うまくいくといいね」「幸運を祈ってるよ」とエールを送る時に使われます。
家族や友人、上司や部下など、相手を選ぶことなく使えるもっとも一般的な表現。
ただ、上司など目上の人に対して言う時は “I wish you good luck with everything” のように言っておくとより丁寧な表現になるので良いです。
“good luck” は単体で使うこともできますが「〇〇をがんばれ」と言いたい時は、
- good luck with ~
- good luck on ~
うしろに “with” や “on” をつけて具体的な内容を言うことができますが、使い方にちょっとしたルールがありますが、基本的に “with” を使っておけばOK。
“good luck on ~ “ は “on” のうしろに具体的な内容が必要。抽象的な内容には使えません。
× Good luck on it
× Good luck on that
“Best of luck” も “good luck” と同じように使うことができます。
Good luck!
頑張れよ!
Good luck on your Speaking test!
スピーキングのテスト頑張れ!
You are going to take a TOEIC test tomorrow? Good luck with it!
明日TOEICテスト受けるんだって?がんばれよ!
Keep up
“keep up” もよく使われます。
この表現には「その調子でがんばれ」「これからも応援してるから、がんばれ!」といったニュアンスが含まれています。
YouTubeのコメント欄でも割とよく見かけますね
対象となる内容をどう言い表すかでフレーズの形がすこし変わります。
対象となる内容を “it” や “that” などで表せる時
keep it / that up
※ “it” を入れるのがより一般的
対象となる内容が長文の場合
keep up 対象となる内容
Keep it up!
応援してるよ!
Your video is just amazing. Keep up the good work!
あなたの動画はただすばらしい。その調子で(あなたのやっていることを)頑張ってください!
You can do it
“you can do it” は直訳で「あなたはそれができる」。
そこから転じて「がんばれ」という意味になります。
励ましの言葉として使われ「大丈夫、君ならきっとできる」というニュアンスがあります。
You can do it!
頑張れ!
A: Aww… I’m really nervous about today’s job interview.
A: あぁ、今日の面接すごく緊張するなぁ…。
B: Don’t worry! You can do it!
B: 心配ないさ!お前なら大丈夫だ!
Go for it
直訳すると「そこにいく」なので、なにかの目的に対して「そこに向かっていけ!」「やっちゃえ!」といった意味があります。
「応援しているよ」というニュアンスも含まれています。
Just go for it! You’ll be fine!
いけ!君なら大丈夫!
A: I’m thinking about starting my own company. What do you think?
A: 自分の会社を始めようと思うんだ。どう思う?
B: Go for it! You live only once.
B: やっちゃえよ!人生一度きりなんだし。
Don’t give up
相手の心が折れそうになっている時などに「あきらめちゃダメ」「負けるな」と伝える時の「がんばれ」の表現。
ギブアップは日本語でも使われるので、馴染みのある表現で使いやすいかもしれませんね。
Don’t give up! You can do it!
あきらめるな!頑張れ!
A: I’ve been dreaming of becoming a musician for a long time, but I guess I should try something different.
A: 長い間、ミュージシャンになる夢をみていたけど、別のことに挑戦したほうがいいのかな。
B: Don’t give up! I’m pretty sure you’ll regret it later.
B: あきらめちゃダメだよ!きっと後で後悔するよ。
Hang in there
「なんとか持ちこたえる」「我慢して耐える」といった意味で「今の状況に耐えてがんばれ!」といったニュアンスがあります。
“hang” は高いところに「かける」「つるす」といった意味があります。
洋服のハンガーが不安定な場所に吊るされて、なんとか落ちずに頑張ってその場所に留まっているようなイメージですね。
また “hang” はうしろに来る単語によって意味が変わります。
- hang on:ちょっと待って
- hang up:(電話を)切る
- hang out:(友達と)遊ぶ、たむろう
- hang around:ぶらぶらする
- hangover:二日酔い
Hang in there! I’m gonna get someone to help.
頑張れ!誰か助けを呼んで来るから。
A: Ahh I don’t wanna work here anymore. Because I’m not good at anything.
A: もう、これ以上ここで働きたくない。だって何やってもうまくいかないんだもん。
B: What are you talking about? You’ve been working for only 3 months. You gotta hang in there!
B: 何言ってるの?3ヶ月しか働いてないのに。頑張らなきゃダメだよ!
Stick to it / Stick with it
“stick” にはこんな意味があります。
- 棒状のもの・スティック
- 刺さる・くっつく
“stick to it” や “stick with it” は「その状況にしがみついて諦めずにがんばれ!」といった意味があります。
“stick” のうしろに来る “to” と “with” でニュアンスの違いが多少あるものの、意味はほぼ同じ。
ネイティブもそこまで細かく分けて使っていないようなので、そこまで気にしなくてOK。
Just stick to it! You’ll almost get there.
頑張れ!もう少し。
A: I’m getting tired of studying English. Because I don’t feel like I’m improving.
A: 英語勉強するの疲れてきた。だって成長が見られないし。
B: I know what you mean. but you have to stick with it!
B: 気持ちわかるよ。でも諦めずに頑張らないと!
「がんばれ!」の英語表現 まとめ
- Good luck
大切な行事やイベントが起こる前に「うまくいくといいね」「幸運を祈ってるよ」とエールを送る時に使われる。
- Keep up
「その調子で頑張れ」「これからも応援してるから頑張れ」といったニュアンス。
- You can do it
励ましの言葉として使われ「大丈夫、君ならきっとできる」というニュアンス。
- Go for it
なにかの目的に対して「そこに向かっていけ!」「やっちゃえ!」といった意味。
- Don’t give up
相手の心が折れそうになっている時などに「あきらめちゃダメ」「負けるな」と伝える時の「頑張れ」の表現。
- Hang in there
「なんとか持ちこたえる」「我慢して耐える」といった意味で「今の状況に耐えて頑張れ」といったニュアンス。
- Stick to it / Stick with it
「その状況にしがみついて諦めずに頑張れ」といった意味。