“86” ってただの数字でしょ??
“86”
一見すると、ただの数字ですよね。
ですが、実は動詞として使うスラング表現なのをご存じでしょうか?
僕も最初にこの表現を見たときに、「え、数字が動詞で使われるの!?」と驚きましたが、意外にもネイティブはけっこう使うようです。
ということで、動詞として使われる “86” の意味と使い方について見ていきましょう。
86 の意味は?
“86” は、
- 売り切れ
- キャンセルする
- 除く
こんな意味があります。
“86” の発音
“86” には、「売り切れ」や「キャンセル」、「除く」といった意味があります。
使う場面によって日本語の意味が変わりますが、大まかに言うと「〜がない」という意味と考えてOKです。
ちなみに、品切れなどの理由で「〜がない」という意味で使うだけでなく、嫌な客に売りたくない、サービスと提供したくないときに「サービスを断る」や「拒絶する」といった意味でも使われます。
では、なぜ “86” にこのような意味があるのか。
実は、語源の由来にはいくつかの説があると言われています。
- 俗語の”nix” に音が似ているから
- アメリカ海軍で「廃棄処分」を意味する暗号コードが “ATT-6” が “86” に聞こえた
- アメリカの禁酒法時代に酒を出していた場所がニューヨークの “86 Bedford Street” だったから
現在では、”86″ はレストラン業界で主にシェフが「〇〇は売り切れ」と言うときに使う、いわゆる業界用語のようなイメージがあります。
ちなみに、日本語では「〇〇は売り切れ」のことを「〇〇はヤマ」と言ったりするそうですね。知らなかった!笑
米リアリティショー『Kitchen Nightmares(キッチンナイトメア)』というレストランを題材にした番組のあるエピソードで、この “86” が使われています。
英語が聞き取れなければ、字幕をONにして見てみてくださいね。
提供した食べ物がマズく、食べ物が返却されてきたことにストレスを感じ、オーナーである眼鏡をかけた女性が次々とメニューを “86” していきます。
また、日本でも人気の映画『カーズ』に出てくる「チック・ヒックス」というキャラクターがいますが、他の車を攻撃したりなど、なかなかの問題児ですが、彼の番号はなんと「86」です。
攻撃して相手を故障させる(「ない」状態にする)といったイメージですね。
“86” の表記と発音を改めて確認しておきましょう。
- 現在形:86(86es), eighty-six(eighty-sixes)
- 過去形:86ed, 86’d, eighty-sixed
- 現在進行形:be 86ing
“86es” の発音
“86ed” の発音
“86ing” の発音
86 の使い方
では、 “86” などの使い方を例文で見ていきましょう。
We ran out of potatoes. So we 86 the french fries.
じゃがいもの在庫がなくなったので、フライドポテトは品切れだ。
I’d like to have a hamburger but please 86 the lettuce.
ハンバーガーを食べたいのですが、レタスなしでお願いします。
He was 86ed and got banned from the bar for fighting last night.
昨夜の喧嘩でバーから追い出され、出入り禁止になった。
The files available for download will be 86ed tomorrow. Please make sure you get all of them.
ダウンロード可能なファイルは明日削除される予定です。必ずすべて入手してください。
その他の表現はいかがでしょうか?↓
86 の英語表現 まとめ
- 売り切れ
- キャンセルする
- 除く
使う場面によって日本語の意味は変わるが、大まかに言うと「〜がない」という意味。
他にも、嫌な客に売りたくない、サービスを提供したくないときに「サービスを断る」や「拒絶する」といった意味でも “86” は使われる。
“86” の表記↓
- 現在形:86(86es), eighty-six(eighty-sixes)
- 過去形:86ed, 86’d, eighty-sixed
- 現在分詞:86ing