「だんだん好きになる」って言えそうで言えない・・・。
「あのドラマ、だんだん好きになってきた」
「今の仕事がだんだん好きになってきている」
このように、何か新しいことを始めて、しばらく経って最初よりも好きになってきたり、徐々に好きになってきたことって、ありますよね?
「だんだん好きになる」は「少しずつ好きになる」とも言えるので、人によっては “little by little” という表現を使っているかもしれません。
もちろん、 “little by little” を使っても間違いではありませんが、ネイティブは意外とあまり使っていないようにも感じます。
ということで、今回は “little by little” を使わない「だんだん好きになる」のネイティブ表現を4つ紹介します。
本記事に出てくる英語フレーズをネイティブが使ってきたときに理解できるように、しっかりと押さえておきましょう!
grow on
「だんだん好きになる」 は、
grow on ~
こんな意味があります。
“grow on ~” の発音
“grow” はもともと「育つ」や「成長する」の意味があり、 “grow on 人物” で「【人物】にとってだんだん好きになる」となります。
どちらかというと、最初はあまりよく思っていなかったことが、次第によく思えてきたときに使われるニュアンス。
たとえば、 “It’s growing on me” で「それが(私の中で)だんだん好きになっている」のように使います。
自分の中で、その対象物の存在が大きくなる(=成長する)ようなイメージですね。
“grow on ~” を使うときは、
〇〇 grow on 人物
「〇〇」は、だんだん好きになる対象となる「人」や「もの・こと」が入ります。
「人物」には、「誰」が好きになっているか、が入ります。
Cilantro is growing on me.
パクチー(コリアンダー)がだんだん好きになってきた。
I met a girl at the drinking party. She’s growing on me.
飲み会で女の子と知り合った。彼女のことをいいなと思うようになってきた。
A: Do you have Tabasco?
A: タバスコある?
B: Oh, you need it? I thought you didn’t like something spicy so much.
B: え、必要なの?辛いものが苦手なのかと思ってたよ。
A: Yeah I didn’t really like it in the past, but it has grown on me recently.
A: ああ、昔はあまり好きじゃなかったんだけど、最近はだんだん好きになってきたんだ。
grow fond of
先ほどの表現に似てますが、
grow fond of ~
これも、「だんだん好きになる」 の意味で使えます。
先ほどの “grow on ~” に見た目が似てますね。
“grow fond of ~” の発音
もともと、 “be fond of ~” で「〜が好きである」や「気になる」のように、長い期間好きな状態であることをあす表現があります。
この英語フレーズに “grow” を組み合わせて、「だんだん好きになる」を表現することがあります。
“grow fond of ~” のうしろには、対象となる「人・もの・こと」が入ります。
grow fond of + 〇〇
I’m growing fond of this place where is difficult to leave.
離れがたいこの場所が気に入ってきている。
I’ve grown fond of the girl where I often see at the cafe recently.
最近カフェでよく見かける女の子のことがだんだん好きになってきている。
come to like, come to love
他にも 「だんだん好きになる」 は、
- come to like ~
- come to love ~
こんな意味でも使われます。
“come to like” の発音
“come to love” の発音
“come” には、ある状態に近づいていって到達するといったニュアンスがあるため、好きな状態に近づいていくことから、「だんだん好きになる」の意味で使える表現です。
“come to like/love ~” のうしろには、対象となる「人・もの・こと」が入ります。
come to like/love + 〇〇
“come” の前に “gradually” や “slowly” をつけて、「徐々に」や「少しずつ」を強調することもできます。
I’ve come to love you more and more.
あなたのことがますます大好きになってきた。
I didn’t like the band, but I’ve slowly come to like it.
好きじゃなかったバンドが、少しずつ好きになってきた。
Since my first visit to the ballpark, I have gradually come to like watching baseball.
球場に初めて足を運んで以来、野球を見るのが徐々に好きになってきた。
acquire a taste for
さらに、 「だんだん好きになる」 は、
acquire a taste for ~
こんな意味で使われることもあります。
“acquire a taste for ~” の発音
“acquire” には「(努力して)手に入れる」といった意味があり、 “acquired taste” は「すぐに好きになる味」ではなく、「何回か試すうちに、だんだんと美味しく感じてくるような味」を指します。
ビールや焼酎などのお酒や、塩辛、納豆、パクチーなどのようなクセの強いものなどが “acquired taste” にあたるイメージ。
海外の人の中には、「納豆」や「しそ」などが苦手な人はけっこう多いみたいですね。
“acquire taste” が使われる表現は、
acquired a taste for + 〇〇
または
〇〇 is a/an acquired taste
このように、対象となる「食べもの・飲み物」が入ります。
I have acquired a taste for cilantro.
パクチー(コリアンダー)がだんだん好きになってきた。
Potato shochu is an acquired taste. It grows on you over time.
芋焼酎はくせのある味です。飲めば飲むほど良さがわかってくる。
「だんだん好きになる」の意味と使い方4つ まとめ
「〇〇」は「人」や「もの・こと」が入る
- grow on ~
〇〇 grow on 人物
- grow fond of ~
grow fond of + 〇〇
- come to like, come to love
come to like/love + 〇〇
- acquired a taste of ~
acquired a taste for + 〇〇
または
〇〇 is a/an acquired taste
“acquire taste” の表現だけ、「食べ物・飲み物」が対象。