「稼ぎ頭」とか「大黒柱」って英語でなんて言うんだろう?
そんなお悩みに答えていきます。
「稼ぎ頭」や「大黒柱」というと、一般的にお金を一番多く稼ぐ人(もの)のこと。
この「稼ぎ頭」や「大黒柱」の英語表現がとてもおもしろく、『パン』や『牛』を意味する英単語を使った表現なんです。
なぜ『パン』や『牛』を意味の単語を使った表現が「稼ぎ頭」や「大黒柱」という意味になるのか?
実はこれらの単語の語源・ルーツを見ていくとわかります。
- wage earner
- breadwinner
- cash cow
と、いうことで、今回は「稼ぎ頭」「大黒柱」の英語の語源と意味、使い方について見てきます。
wage earner
“wage” は「賃金」「報酬」を意味し、“earner” で稼ぐ人になるので、その2つを繋げて “wage earner” で賃金を稼ぐ人 = 稼ぎ頭となります。
My husband is the wage earner in my family.
私の旦那は家族で1番の稼ぎ頭だ。
Recently, more women get promoted in the company and they become wage earners in their family.
最近はたくさんの女性が会社の中で昇進をしており、稼ぎ頭になっている。
breadwinner(bread-winner)
“bread” は「パン」“winner” は「勝者」なので、そのまま直訳すると「パンの勝者」になってしまいますが、実際にはそんな意味にはなりません。
実は、“bread” はスラングで 「お金」 を意味します。
大昔、まだまだ貧しかった時代では、生活に必要なものが主食のパンであったため、パン = お金を意味するスラングが生まれたんだとか。
“breadwinner”は、そこから「お金を一番稼ぐ人」となりました。 “bread-winner” と表記されることもあります。
Men are expected to be the breadwinner in a family in general.
男性は一般的に家族の中で稼ぎ頭だと思われている。
It will be left penniless if the breadwinner deserts the family,
もし大黒柱が家族を見捨てたら、一文無しになる。
※ “penniless” 「一文無し」
cash cow
“cash cow” は「現金の牛」ではありません。
“cash” は「現金」”cow” は「牛」なので、直訳すれば「現金の牛」となってしまいますが、意味不明すぎますね。笑
辞書には以下のように書かれていました。
“cash cow”
a product or service that makes a lot of money over a long period of time for the company that sells it, often money that is used to support the company’s other activities
Cambridge Dictionary
「長い期間、会社や組織のために多額のお金を売り上げを生み出す商品、またはサービス。会社の他の活動を支援するお金のこと。」とあります。
日本でいえば、「金のなる木」「ドル箱」と同じような意味と考えればよく、英語圏では「牛」を使って表現するんですね。
ちなみに「牛」を使う理由として『牛(乳牛)は一度飼うと、長い間多くの牛乳を出してくれるから』というところに由来しているんだとか。
“cash cow” は商品やものに対して使われる表現なので、人物に対して使う「稼ぎ頭」や「大黒柱」の意味合いとは若干異なるので注意しましょう。(ただし、芸能界で会社がタレントを商品と扱うなど、人をビジネス上の商品として考える場合は例外です)
The big movie studio sees that actress as a cash cow.
大きな映画スタジオはあの女優を金のなる木だと思っている。
iPhone products are cash cows for Apple Inc.
アイフォン製品はアップル社にとって金のなる木だ。
bread「お金」に関するその他の表現
bread and butter
先ほど “bread” はスラングで 「お金」 を意味すると言いました。
そこに butter が加わると、「生活する上でなくてはならない存在」や「日常生活の一般的なこと」というニュアンスになり、「生活の糧」「収入源」「普通の」という意味になります。
Teaching English has been my bread and butter for 5 years now.
英語を教えることは、5年間私のおもな収入源になっている。
dough
“dough” は日本語で「生地」を意味します。
“bread” が「お金」を意味するところからも想像できますが、この表現も「お金」を意味するスラング表現です。
昔はパンが生活に必要なものであったので、そのパンを作る原料となる「生地」も同じような意味を持っているんだと思います。
You got some dough?
お金持ってる?
「稼ぎ頭」「大黒柱」まとめ
- wage earner
“wage” は「賃金」「報酬」を意味し、“earner” で「稼ぐ人」。賃金を稼ぐ人 = 稼ぎ頭。
- breadwinner(bread-winner)
“bread” はスラングで 「お金」 を意味する。昔は生活をするのに必要なものがパンであったため、パン = お金を意味するスラングとして使われるようになる。 “breadwinner” は「お金を一番稼ぐ人」。
- cash cow
「金のなる木」「ドル箱」のような意味。商品やものに対して使われる表現でなので、一般的に人物に対して使う「稼ぎ頭」や「大黒柱」の意味合いとはすこし異なる。
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