“better・better off・had better”なんかどれも似てるから違いがわからないよ。使い分け方が知りたい。
そんな悩みに答えていきます。
“better” は “good” の比較級で「より良い」や「より優れた」という意味。日本語でも「ベター」と使うことがあり、助言や忠告、警告するときにも使われます。
助言や忠告などは英語でも “better” を使いますが、
- better
- better off
- had better
上記3つの意味やニュアンスが異なるので、使い方に注意です。
ということで “better・better off・had better” のそれぞれの意味と使い分けを見ていきます。
better
“better” は主に2つの場面で使います。
- 【比較】より良い、より優れた
- 【助言・忠告】〜した方が良い
1つずつ見ていきましょう。
①比較で使う better
もっともシンプルな使い方なのが、比較で使う “better” です。
- より良い
- より優れた
- 得意
こういった意味があり、何かと比べて優れている、または勝っているときに使います。
He is better at speaking English than me.
彼は私より英語を話すことに優れている。
She is a better cooker than the rest of the people in this cooking class.
彼女は料理教室の中で他の人よりも料理がうまい。
A: Which one do you like? Ramen or sushi?
A: ラーメンと寿司、どっちが好き?
B: I like sushi better.
B: 私は寿司が好きだ。
②助言・忠告で使う better
相手に対して「(今の状態が良くないから) 〜した方がいい」と助言や忠告したい時に “better” が使えます。
It is better for you to ~
このようにフレーズで覚えてしまった方がラク。 “to” のうしろにはアドバイスしたい内容などを入れます。
「〜しない方がいいですよ」と否定する場合は、
- It’s not better for you to ~
- It’s better for you not to ~
ただ、この表現をそのまま使うとややストレートな印象を与えてしまうので、相手に「〜した方がいいですよ」とやわらかく伝えたい時は、
- I think it’s better for you to ~
- I guess it’s better for you ~
- Maybe it’s better for you to ~
このように、前に「たぶん」や「〜と思う」といった表現を加えてあげると良いでしょう。
I think it’s better for you to actually speak English more than to study grammar.
文法を勉強するよりも英語を実際に話す方がいいですよ。
I guess it’s better for you to go running in the morning before work.
仕事の前に朝ランニングに行った方がいいと思いますよ。
Probably it’s better for you not to eat ramen every day.
たぶん毎日ラーメンを食べない方がいいですよ。
better off
“better off” も2つの使い方があります。
- 【比較】より幸せな状態、よりマシな状況
- 【助言・忠告】〜した方がいいよ
1つずつ見ていきましょう。
①より幸せな状態、よりマシな状況の better off
“better off” と “off” がつくだけで意味がガラッと変わります。
- もっとよい状態になる
- より幸せな状態
- 〜よりもマシな状況
状態や状況が以前よりいい方向に向かっているとき、恋人と別れた友達を励ます時に使われます。
I’m better off alone.
私はひとりの方が幸せだ。
You’re better off without him.
あなたは彼がいない方がマシだよ。
②助言・忠告で使う better off
今よりもっといい状態になるから「〜した方がいいよ」と言いたい時に、
You would be better off ~ing
口語では、 “You’d be better off ~ing” と “would” を省略して使うのが一般的。
友人同士で使えるフレンドリーな印象があります。先ほどの “It is better for you to ~” よりもカジュアルな響きがあります。
否定形にしたい場合はこれ。
- You’d be better off not to ~
- You wouldn’t be better off to ~
- You would be better off not to ~
You’d be better off staying here tonight.
今夜は泊まった方がいいよ。
A: I wanna move to Australia one day.
A: オーストラリアにいつか移住したいな。
B: Yeah you’d be better off living overseas.
B: たしかに君は海外で暮らした方が良さそうだね。
Wouldn’t you be better off buying a new laptop?
新しいノートパソコン買った方がいいんじゃない?
had better
「〜すべき」や「しないとダメ」のように、今よりも好ましくない状態・結果になると警告する時に、
You had better ~
「〜すべき」は “should” が使われますが、 “had better” は「〜しないとヤバイことになる」=「しなさい」といった脅迫・命令っぽいニュアンスが含まれている強い表現。
上司が部下に、先輩が後輩に対して使う表現のため、助言というよりも忠告や警告の方がしっくり来ると思います。
“better” がついているからといって「〜した方がいい」という意味にならないので注意!
また、口語表現では “had” が省略された言い方で使われることもよくあります。
You’d better ~
“You” と “had” が合体して “You’d” となった形。
“You would” の省略形 “You’d” と見た目は同じですが意味は異なる。ごっちゃにならないように気をつけましょう。
You better ~
“had” が省略されてなくなった形。
正式な文法としては間違ってますが、ネイティブはよく使います。
否定形はこれ。
- You had better not ~
- You better not ~
You had better go see a doctor. You look really sick.
医者に見てもらいなよ。体調悪そうなんだから。
You better clean your room, or you don’t get any dessert.
部屋を片付けないとデザートはなしだよ。
You’d better not tell your mom that you broke her favourite plates. She’ll be so mad.
お母さんのお気に入りの皿を割ったことは言わない方がいい。めっちゃ怒るから。
betterが使われている定型表現
Better late than never.
遅くてもやらないよりはマシ
Better now than never.
やらないよりも今やった方がいい
Better safe than sorry.
備えあれば憂いなし
The sooner, the better.
早ければ早いほどいい
Two heads are better than one.
三人寄れば文殊の知恵
better・better off・had better の違いと使い分け まとめ
- better
It is better for you to ~
- 【比較】より良い、より優れた
- 【助言・忠告】〜した方が良い
否定形はこちら
- It’s not better for you to ~
- It’s better for you not to ~
- better off
You would be better off ~ing
- 【比較】より幸せな状態、よりマシな状況
- 【助言・忠告】〜した方がいいよ
否定形はこちら
- You’d be better off not to ~
- You wouldn’t be better off to ~
- You would be better off not to ~
- had better
You had better ~
「〜すべき」の意味だが「〜しないとヤバイことになる」=「しなさい」といった脅迫・命令っぽいニュアンスが含まれている強い表現。
口語表現は “You’d better” または “You better”
否定形はこちら
- You had better not ~
- You better not ~
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